以前、『+メッセージはSMSとは別もの』という記事でお伝えした通り、4月に携帯大手3社から発表された『+メッセージ』、6月21日にはようやくiPhone・iPad向けもリリースされましたが(Android版はリリーズ済み)、少々注意が必要なところもありそうです。

皆さん、こんにちは。
業務改善を行うIT・業務コンサルタント、高橋です。
『LINE』への対抗なのか、別の意図があるのか。
いずれにしても、『+メッセージ』がシェアを獲得するにはまだまだ改善が必要と思える部分が数点あります。
+メッセージの使用には注意が必要
まず、当初『+メッセージ』と『SMS』の相互における送受信は『無し』とされていましたが、これは現在、ある意味では可能になっています。
Android版の場合、従来のメッセージアプリをアップグレードする形で『+メッセージ』アプリを使用することになります。
従って、『SMS』との送受信は無条件に発生し得ることになります。
一方、iPhone/iPad向けの場合、『+メッセージ』アプリは別アプリとして使うことになるため、受信に関しては従来の『メッセージ』で受け取ることになりますが、送信に関してはどちらからも送れてしまうことになります。
Android版、iPhone/iPad版、どちらも問題なのは送信時においてです。
相手側が『+メッセージ』でなかった場合でも送信はされてしまいますので、その際には『SMS』扱いとして1通3円の通話料が発生します。
画面内のタブ切替にて、『+メッセージ』使用ユーザーか否かは判断がつくと言われればそれまでですが、おそらく多くのユーザーは、『+メッセージ』は『データ通信で使えるアプリ』という認識しかないような気がします。
また、iPhoneの場合、従来の『メッセージ』にはSMSで送信するか否かの制御機能がありますが、『+メッセージ』にはありませんのでOS設定などにて制御することもできません。
もう1つ懸念されることがあります。
『+メッセージ』の内容は暗号化されていません。
『LINE』の場合は設定上、『プライバシー管理』に『Letter Sealing』にて暗号化設定は行え、『WhatsApp』であれば無条件で暗号化されています。
もし、『+メッセージ』の途中のプロセスに携帯回線を使用しているとしても、データ通信アプリである以上、すべてが携帯回線での通信とは思えません。
(携帯回線は暗号化されています。)
これらのことを考えると、相応に機能が改善されるまでは要注意なアプリケーションであると言えるのではないでしょうか。