損益分岐点という言葉を一度は耳にしたことがあるかと思います。この損益分岐点、言葉は知っていても実際に計算はしてみたことがないのであれば、是非計算して把握してみてください。

皆さん、こんにちは。
業務コンサルタントの高橋です。
世の中で、『損益トントン』という言葉もよく耳にする時があるかと思いますが、これは、売上と費用が同じくらいで利益がほとんどでていない、収入と支出から見た資金繰り的な言葉になります。
では、損益分岐点とは何なのでしょうか?
限界利益
費用というものは、売上によって変動する変動費と、売上には関係なくかかる固定費に分かれます。
例えば、仕入や外注費、販売手数料などは変動費になり、給料や家賃、リース料などは固定費になります。
そして、売上から変動費を引いたものが限界利益と言います(売上-変動費=限界利益 )。
ここで実際の例をあげてみます。
1本100円のジュースを販売していて、その仕入れ値は1本60円とします。
その場合の限界利益は40円になります(100-60=40)。
損益分岐点とは
では、上記の実例に20万円の給料を稼がなければいけないことを想定した場合、ジュースを何本販売しなければいけないでしょうか?
200,000÷40=5,000
5,000本販売できれば給料を払うことができるということになります。
そして、5,000本のジュースを販売すると、100×5,000=500,000、
つまり、50万円分のジュースを販売しなければいけないということです。
この状態は利益もなく損失もありません、つまり、この状態が損益分岐点(損益分岐点売上高)となるわけです。
損益分岐点の計算式
損益分岐点を計算する上で、まずは限界利益率の計算を行います。
40÷100=0.4(限界利益÷売上=限界利益率)
そして、固定費である給料を限界利益率で除算します。
200,000÷0.4=500,000
これで必要な売上が計算されるというわけです。
参考として、利益を10万円出したいということであれば、次にような計算になります。
(200,000+100,000)÷0.4=750,000(固定費に利益分を加算し、その額を限界利益率で除算)
上記のような例は非常に単純化した例です。実際にはもっと多くの固定費や変動費が加わってきますので、そこを間違わないようにしてください。
また、損益分岐点を把握するのは非常に重要なことですので、是非計算してみてください。