少し前からでしょうか、国税庁は、e-Taxにおいて財務諸表等の帳票をCSVデータから変換してくれるものを用意しています。

皆さん、こんにちは。
業務改善を行うIT・業務コンサルタント、高橋です。
e-Taxを使って電子申告をする際、財務諸表(XBRL)に手入力するのは非常に面倒な作業です。
それが理由かどうかは不明ですが、国税庁は利便性を考慮し、CSV形式のデータから組み込みを行えるものを用意しています。
e-TaxにおけるCSV財務諸表等の組み込み
e-Taxには貸借対照表から個別注記表までを手入力で作成する『財務諸表』は帳票として用意されており、それ以外にも、XBRL形式の外部データを組み込むことは以前からも可能でした。
少し前に追加されたのは、CSV形式の外部データを電子申告用のXBRL形式のデータに変換するという機能になります。
しかし、これも結果的には勘定科目の置き換えが必要になる場合があります。
e-Taxの帳票として用意されている財務諸表では『基礎勘定科目』と『拡張勘定科目』があり、勘定科目名称として同一のものがない場合は類似の勘定科目を検索し、それに置き換えて入力することになっていますが、外部データを組み込む場合においてもこれは変わらないという現実があります。
従って、CSV形式のデータに切り出せる会計ソフトを使っていたとして、それを使ってe-Taxに組み込もうとした場合においても勘定科目の置き換えが発生する可能性はあるということです。
確かに手入力するよりは利便性の向上は図られていますが、置き換えをしなければいけない点を考えると少々片手落ちなものに感じます。
また、個別注記表のようにテキスト文字が必要となるものに関してはかなり少ない文字数の制限があるため、作成された決算書の内容をそのままe-Taxにて送信することは難しいものと思われます。
電子申告が始まる前は紙であったことを考えると、そのあたりが考慮されていないことは非常に疑問です。