WindowsなどのOSには、環境変数というOS上で動作するタスク(プロセス)がデータを共有するための仕組みがあります。
しかし、これはむやみに変更するとトラブルが生じる可能性があります。
皆さん、こんにちは。
業務改善を行う業務コンサルタント、高橋です。
コンピュータに慣れ親しんでいるユーザーさんにおいて、まれに環境変数を変更される方がおられます。
しかし、これを行ったことによってトラブルが生じてしまったケースもあります。
アプリケーションが起動しない
あるユーザーさんでは、アプリケーションを導入した後にユーザー環境変数の『TEMP』と『TMP』、システム環境変数の『TEMP』と『TMP』を変更されました。
これにより、業務ソフトや管理ソフトなどが起動しなくなってしまったのです。
変更した理由をお聞きしてみると、『一時ファイルなどにて容量を取られてしまうので別のドライブに変更した。』ということでした。
『TEMP』や『TMP』などの環境変数は、一時的にキャッシュするだけの場合もありますが、実際にアプリケーションを動作させる上で使っているものもあります。
そのため、アプリケーション導入後に環境変数を変更してしまうと整合性が取れない状態によって起動できなくなってしまうなどのトラブルが生じます。
アプリケーション追加による例外
前述の『TEMP』や『TMP』の変更とは別に、Javaを使ったアプリケーションを動作させる場合にそのアプリケーションがJavaの場所を探す場合があります。
そのような場合のために環境変数の『Path』にJavaの場所を指定することがありますが、これは環境変数の変更ということではなく新しいアプリケーションを動作させるための追加になりますので特別トラブルは生じません。
ただし、このような場合においても環境変数の設定はアプリケーションを開発した業者が行ってくれますので、みやみにご自身で追加などもしない方が良いです。
これらのように、慣れ親しんで得てきた知識が裏目に出てしまうこともありますので、Windowsの設定を変更する際などは慎重に行った方が良いでしょう。