売上や仕入において輸出や輸入、つまり、海外との取引がある場合において円建て決済以外では外貨建てでの取引が発生します。

これらの取引において為替レートはどのように換算するのでしょうか?

ドルとユーロ

皆さん、こんにちは。

業務コンサルタントの高橋です。

損益計算書において、外貨建ての売上や仕入は取引時点の為替レートで円換算されますが、継続的に外貨建取引が行われている場合には他の処理も認められています。

為替レートの換算

外貨建取引が継続的に行われる場合、変動している為替レートをその都度調べて処理するのは非常に煩雑です。そのような場合、取引発生日の為替相場以外にも、直近の月末・週末の為替相場、直近の月平均・週平均等、合理的な基礎に基づくものであれば認められています。

また、為替相場ではTTM(電信仲値相場)を使用しますが、売上・収益・資産はTTB(電信買相場)、仕入・費用・負債はTTS(電信売相場)を使用することもできます。

これらは、いずれの場合も継続して処理されることが前提でなければなりません。

為替差損益

売上や仕入が計上されてから代金決済までの間に為替は変動します。

例えば、売上計上時における為替レートが@115円で、売掛金回収時における為替レートが@118円だったとします。

この場合、@3円円安に振れていますので、@3円×外貨取引額の為替差益(逆の場合は為替差損)が発生することになります。

この時10,000ドルの取引があったと仮定すると、

10,000ドル×(@118円-@115円)=30,000円分の為替差益が発生したことになりますので、営業外収益として為替差益を計上します。

上記のケースの場合、結果的には経常利益が為替差益によって増益になったことになります。

これらのように、輸出入における外貨建取引には、為替レート換算と為替差損益が付き物のようになっているのです。

Ads

この記事を書いた人

  • 業務コンサルタント高橋晋吾
  • 1968年生 愛知県名古屋市出身 会計・給与・販売購買在庫・税金系などの業務システムを製造・販売する某上場企業の出身で、会計・IT・WEBを中心とした業務改善などを行う業務コンサルタント
  • 中小企業庁『ミラサポ』登録専門家/あいち産業振興機構登録専門家/名古屋産業振興公社登録専門家
  • (Publisher:TRILOGYFORCE.COM)

この記事をシェアする

  • Facebookにシェア
  • はてなブックマークにシェア
  • LINEにシェア

関連記事

お問い合わせ

お悩み・問題・課題を今すぐご相談ください。お問い合わせはこちら

ページのトップへ戻る