翌期、もしくは数年後に前期や過年度の誤りを発見した場合、前期や過年度の修正処理をどのようにしたら良いのでしょうか?

財務データ

皆さん、こんにちは。

業務改善を行う業務コンサルタント、高橋です。

法人が株主総会で承認された前年度などの決算に対してはその決算に対する修正ができません。

では、前期や過年度においてミスが見つかった場合においてはどのように処理するのでしょうか?

前期(過年度)損益修正損(益)を用いた処理

ミスがないに越したことはありませんが、それが出てしまった場合は以下のように特別損益にて処理します。

(現金のミスを例として)

損:前期(過年度)損益修正損 / 現金

益:現金 / 前期(過年度)損益修正益

もしくは、

損:利益剰余金(前期繰越利益) / 現金

益:現金 / 利益剰余金(前期繰越利益)

前者の場合、当期の経常損益には影響しませんが、それでも問題になるような大企業の場合は後者の処理となります。

後者の場合には当期の損益に属さないことから当期に影響が出ません。

毎年度繰り返してはいけない

しかし、前述のような前年や過年度におけるミスは毎期のように出してはいけません。

理由は単純で、いい加減な経理をしているという印象になってしまうからです。

いい加減な経理をしているという印象は、税務署や銀行(融資)に対してイメージが良くないということです。

これにより、結果的には自社にとって不利益を被ることになってしまうこともあり得ます。

とは言え、ミスが発覚してしまったものは致し方ないですから、特別損益以降にて処理をします。

このように、前期(過年度)損益修正損(益)を出さないためにもしっかりとしたチェックを行うことが重要です。

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この記事を書いた人

  • 業務コンサルタント高橋晋吾
  • 1968年生 愛知県名古屋市出身 会計・給与・販売購買在庫・税金系などの業務システムを製造・販売する某上場企業の出身で、会計・IT・WEBを中心とした業務改善などを行う業務コンサルタント
  • 中小企業庁『ミラサポ』登録専門家/あいち産業振興機構登録専門家/名古屋産業振興公社登録専門家
  • (Publisher:TRILOGYFORCE.COM)

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