債務超過とは、負債の総額が資産の総額を超えている状態。つまり、資産をすべて売却しても負債を返済しきれない状態のことです。

皆さん、こんにちは。
業務改善を行うIT・業務コンサルタント、高橋です。
あまり良いテーマではありませんが、債務超過状態にある場合、新規で金融機関から借入をすることが困難であることはもちろん、決算書を第三者が見た場合、危険な状態にあることが即座にわかってしまいます。
では、このような状態を解消させるための手段はないのでしょうか?
債務超過を解消させる手段
債務超過を解消させるための手段として、DES(デット・エクイティ・スワップ)というものがあります。
Debt=債務、Equity=株式、Swap=交換。つまり、債務と株式を交換する、債務の株式化のことです。
零細企業レベルの小規模事業者の場合、社長が会社に金銭を貸し付けていることがよくあります(会社側から見た役員借入)。
これを、現物出資として株式化してしまうのです。
ただし、これには条件があります。
・総資産額が資本組入れする額を上回っている状況にあるか。
・損益見込から見て、役員借入金は償還期間以内に完済可能なものと判断できるか。
など、現状と将来予測のいずれにおいても合理性のある判断材料がなければいけません。
これらの判断材料がない場合、現物出資として役員借入を株式化することはNGです。
その場合、社長が貸し付けている金銭を諦め、会社の債務を免除してあげることになります。
これを社長が納得できるのであれば債権放棄の書面を取り交わし、経理上は債務を減少させ、免除となった額を債務免除益として計上すればOKです。
ご参考までに。
※ ある意味禁じ手とも言えるものですので、十分に熟慮された上でご判断ください。
また、これによって金融機関から融資が受けられるようになるとは限りません。