ウェブサイトを公開する際、大半の人がレンタルサーバを借りて運用をスタートさせるわけですが、その中でもWordPressのようなCMSツールの多くではPHPの環境が必要になってきます。
また、そのPHPにはモジュール版、CGI版、FastCGI版と呼ばれるものが存在します。

皆さん、こんにちは。
業務改善を行う業務コンサルタント、高橋です。
冒頭にお書きしたPHPに関して何が言いたいかと申しますと、PHP環境がモジュール版であるのかCGI版であるのかなどによって違いが出てくるのです。
モジュール版とCGI版の違い
まずPHPのモジュール版とCGI版の違いですが、一言でいうとパフォーマンスが違います。
モジュール版はウェブサーバの拡張機能として動作し、CGI版はウェブサーバとは別のプロセスで動作させているため、モジュール版の方がスピードが出るわけです。
ただし、安全性などの観点からモジュール版を提供しているホスティング会社は少なく、大半はCGI版での提供となっています。
(少ないですがモジュール版を提供しているホスティング会社もあります。)
CGI版とFastCGI版の違い
次にCGI版とFastCGI版の違いですが、これも一言でいうとパフォーマンスが違います。
FastCGI版の場合、モジュール版と同じパフォーマンスとまではいきませんが、CGI版よりはかなり効率的に動作します。
強いて言えば、CGI版とモジュール版の中間的なところでしょうか。
ただし、FastCGI版で動作させるとうまく動作しないプログラムもありますので、どれでもFastCGI版にすれば良いというわけにもいきません。
PHPバージョンによる違い
モジュール版、CGI版、FastCGI版の違い以外にも、バージョンによる違いが出てくる場合があります。
ホスティング会社によって異なりますが、PHP4.x.x、PHP5.x.x、PHP7.x.xのうち、いずれかのものが固定で提供されている場合と、複数のバージョンが選択可能で提供されている場合がありますが、この中でもPHP7.x.xは結構パフォーマンスが良いです。
人によってはPHP5.x.xの2倍以上のスピードが出ると言われる方もおられますが、実質的には20%~30%程度の向上と見ておいた方が良いでしょう。
しかし、これもどのプラグラムもPHP7.x.xで動作させれば良いかというとそうではありません。
まとめ
結論として、PHP7.x.xがモジュール版として提供されているのが一番パフォーマンスが良いはずですが、現状では提供されていてもFastCGI版ですので、それにプログラムが対応しているのであればPHP7.x.xのFastCGI版が提供されているホスティング会社が良いかもしれません。
(実際にテストしたところ、モジュール版のPHP5.6.2よりもFastCGI版のPHP7.0.7の方がパフォーマンスが良い結果になりました。)
ここまでパフォーマンスに対して言及する理由として、ウェブサイトに求められるパフォーマンスの問題(特にスマートフォン向けサイト)が先々には影響してくるであろうということからです。
ご参考までに。