昨年、Office365のシェアはGoogle Appsを抜いてトップにおどりでた。しかし、Office365を導入するメリットは本当にあるのだろうか?
(Office365とは、ビジネスツールをオールインワンで提供するクラウドサービスのことです。)
皆さん、こんにちは。
業務コンサルタントの高橋です。
Office365には、Word・Excel・PowerPointといった従来のOffice製品にあったビジネスツールに加え、電子メールサービス、ファイル共有、チャットやビデオ会議などのツールも含まれています。
しかし、これは全ての事業者に向いているのでしょうか?
小規模事業者には不向き
小規模事業者の場合、Word・Excel・PowerPointあたりは使ったとしても、チャットやビデオ会議ツールなどを使うことは少ない。逆に言えば、従来のOffice製品で事が足りてしまいます。
また、外出先でiPadなどのモバイルデバイスを使ってビジネスツールを活用している例もまだまだ少ないと言えます。
そして、小規模事業者にとって一番気になるところがコスト的な問題です。コスト的なところを考えた場合、1ユーザーあたり最低年額7,000円(税込)程度~というOffice365は、長い目で見た場合のコストは従来のOffice製品より高いものとなってしまう可能性もあります。コスト的な分岐点は5年あたりで迎えるわけですが、小規模事業者の多くはもっと長い期間同じバージョンのOffice製品を使い続けることの方が多いです。
もし、チャットやビデオ会議、スケジュール的な機能が欲しいとなったとしても、やはり無料のクラウドサービス(信頼と実績のある会社のサービス)にて事が足りてしまいます。
こういったことを考えると、小規模事業者にはあまり向かないものかもしれません。
目的や人数によってはメリットあり
一方で、外出先でもビジネスツールを使ってプレゼンを行ったり、拠点間にてビデオ会議を行ったりするようなケースを想定した場合、それらが全て含まれているクラウドサービスOffice365はメリットがあると言えます。データセンターは日本国内にあり、強固なセキュリティで守られていることもありますので(警備も非常に厳しい)、クラウドストレージを活用したい場合にも安心して利用することができます。
ここから言えるのは、Office365に含まれる機能をフルに使いこなせるだけの目的があり、それを必要とする人数が相応にいるのであればOffice365は非常に良いクラウドサービスとして捉えることができるでしょう。
また、セキュリティ面も含めたトータルなクラウドサービスとしては考えた場合、コスト的にも安価なサービスであると捉えることができるでしょう。