あるお客様のネットワーク環境において『プリントアウトが大幅に遅延する』という現象が起きていたのですが、そこでのテストは面白い結果となりました。
皆さん、こんにちは。
業務改善を行うIT・業務コンサルタント、高橋です。
さて、今日はプリントアウトに関する話題ですが、少々意外な結果となったためお伝えします。
複合機における意外な出力時間の差
まず、ざっくりではありますが環境は以下のような感じです。
1.A部署のネットワークをAとB部署のネットワークBは異なるネットワークである
2.複合機はXerox社製のもので、Aネットワークのプリントサーバーに蓄積されたものが順次処理される
3.A部署の端末はmacOS X、ネットワーク接続は有線LANである
4.B部署の端末はWindows 10、ネットワーク接続はWi-Fi(無線LAN) 2.4GHz 200-450Mbps程度である
5.テスト印刷はプリントサーバーに印刷ジョブが何もない状態で行っている
この環境下においてB部署の端末からカラーでのテスト印刷を行った際には約5分もの時間を要した。
しかし、B部署からのテスト印刷をモノクロで行った場合には約15秒程度で印刷された。
この結果を受け、一時的にB部署の端末をWi-Fiルーターの有線LANポートに接続してカラー印刷をテストしてみた結果、A部署の端末と同程度の時間(数秒程度)で印刷された。
この段階で言えるのは『Wi-Fi』経由で『カラー印刷』を行った場合に遅延時間が長いことです。
そこで次にB部署の端末をWi-Fi 5GHz 1300Mbps程度のネットワーク接続に変更してカラー印刷をテストしてみた結果、2.4GHz帯に比べて約2分遅延時間が短縮された(約3分で出力)。
さて、これらの結果を受けてどのように感じられましたか?
Windowsのテスト印刷はモノクロであってもカラーであってもわずか数MB程度のサイズしかないため、そんなに差が出るものとは思わないのではないでしょうか。
2019/11/28 PS:上記の印刷時間の差が正しいわけではありません。
複合機やプリンターの機種、有線LAN・Wi-Fi(無線LAN)を含めたネットワーク環境や構成など、どのような環境下での印刷かによって違いは出てきます。