キャッシュアウトとは、『商品仕入、設備投資、借入金返済などによって現金が減少すること。』であるとか、『会社法における、現金を対価として少数株主を強制的に会社から排除すること。』などとインターネット上では説明が出てきますが、それとは異なるものが始まろうとしています。
皆さん、こんにちは。
業務改善を行うIT・業務コンサルタント、高橋です。
2017年4月、銀行法施行規則が改正され、2018年4月から新たな取り組みが始まろうとしています。
それは『キャッシュアウト』です。
新たに始まるキャッシュアウトとは
今回お話しする、新たに始まる『キャッシュアウト』とは、スーパーなどの小売店のレジにおいて、買い物の際にデビッドカードによる支払いにおいて、現金も同時に引き出すことができるシステムが『キャッシュアウト』と呼ばれます。
通常、銀行口座に預けているお金はATM(現金自動預払機)で引き出しをしますが、これを小売店などのレジから引き出し可能にするというものです。
例えば、以下のようなイメージです。
スーパーで2,000円の買い物をし、10,000円のキャッシュアウトをレジで伝えます。
これをデビッドカードで決済し、預金口座から12,000円が即時引き落しされます。
キャッシュアウトした10,000円が手元に残り、レジから預金引き出しされたことになります。
このような感じになります。
一部にはメリットも懸念材料が残る
行動範囲があまり広くない高齢者などにとっては便利なサービスと言えるかもしれませんが、小売店側からすると懸念材料が残ります。
1.集客アップは見込めるが、小売店の手間が増える
2.常に今以上の現金を用意しておくことになるため、防犯上のリスクが高まる
3.キャッシュアウトの手数料は小売店負担になるため、経費負担が増える
これらを考えると、現状においては事業者的にはまだまだハードルが高いサービスになりそうで、対応する予定の企業は少ないと予想されますが、ショッピングモールなどに出店している企業にとってはモール側の方針などもあるため、今後の動向に注視したいところです。