資金不足のイメージは、経営状況の低迷であったり赤字が継続的に起きているなどをイメージしがちですが、実際には黒字での資金不足は普通にある話しです。当然ながら、黒字であってもその後に借入が出来ず資金がショートし、倒産してしまうケースも普通にある話しです。

試算

皆さん、こんにちは。

業務コンサルタントの高橋です。

企業は黒字であっても資金ショートを起こして倒産してしまうのは非常に残念な話しです。では、それはどうにもならない話しなのでしょうか?

企業が倒産する時

企業は、債務支払い(借入金の返済や仕入の支払いなど)が出来なくなった時に資金ショートを起こして倒産に追い込まれてしまいます。

では、企業がそうなってしまう理由はどこにあるのでしょうか?

企業が黒字で倒産する理由

システム開発における1つの事例ですが、システム開発を行う場合、まず製作中に人件費などの支出が先行します。そして、客先に納品となった場合でも直ぐに回収できるわけではありません。客先にて検収作業を行い、それが完了した後に請求を立て、売掛金を計上します。しかし、予定通りにシステムが納まらず、検収・請求が遅れてしまうこともよくあります。その場合であっても人件費などの支出は継続的に起きます(借入の返済も同様)。このようになった場合、企業の資金は減少するばかりで、最悪の場合、追加融資が受けられなければ資金ショートを起こしてしまい、倒産に陥ってしまうケースもあるわけです。
これは、売上の資金化のタイミングがずれてしまったり、遅くなってしまうことにあります。

商習慣による壁

前述のように、納品後に検収作業が完了しないと請求を立てられない業種もあれば、製作開始前に着手金、中間時に中間金、納品後に残金という流れが商習慣化している業種もあります。こういったものに関しては、顧客の考え方にも問題があるケースもありますし、理解のある顧客に当たれば商習慣は関係のないものにもなります。

資金ショートしないための対策

1.資金繰り表・資金計画表の作成

黒字倒産しないためにも資金繰り表を作成し、資金状況を明確にしておきます。

資金繰り表サンプル

2.着手金などを当り前のものとして取り入れる(契約約款にも記載)

人が動く以上資金は必要になりますから、予め受注案件に対する一部前払いをしてもらうのも一つの方法です。

こういったものを取り入れることによって資金ショートを防げる可能性は十分あります。

ご参考までに。

また、以下のページも参考にしてみてください。

納税時に借入が必要になる理由

回収と支払のサイトを再考する

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この記事を書いた人

  • 業務コンサルタント高橋晋吾
  • 1968年生 愛知県名古屋市出身 会計・給与・販売購買在庫・税金系などの業務システムを製造・販売する某上場企業の出身で、会計・IT・WEBを中心とした業務改善などを行う業務コンサルタント
  • 中小企業庁『ミラサポ』登録専門家/あいち産業振興機構登録専門家/名古屋産業振興公社登録専門家
  • (Publisher:TRILOGYFORCE.COM)

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