あるお客様は表計算ソフトである『Excel』が非常に得意でした。
それもあってか、数値の計算結果を出すまでにいくつもの数式などを駆使して値を求めていました。

皆さん、こんにちは。
業務改善を行うIT・業務コンサルタント、高橋です。
表計算ソフトの『Excel』は誰しもが使っていることかとは思いますが、これに頼り過ぎるとケースによっては厳しいことが待っているかもしれません。
Excelを駆使し過ぎたシステムの顛末
このお客様においては、あるシステムにインポート処理をする前の元データをExcelを駆使して作られておりました。
このようなケースでよくあるのは、Excelに長けた担当者1人しかその部分を理解していないことです。
そして、そのような場合において一番怖いのは、その担当者がいなくなった途端に処理フローは崩壊してしまうことです。
Excelで元データを作成することができなくなってしまうわけですから、本来行わなければいけないシステムへのインポート処理は当然できないことになりますので、その段階で処理フローは止まることになります。
結果、待っているのは人海戦術によるアナログな手作業です。
このような事態を避けるため、本来はシステム上の処理フローにExcelを絡ませることはあまりお勧めできません。
(しかし、このお客様の当時の状況下においては諸々の事情も含め、やむを得ない措置ではあったのでしょうが。。。)
Excelというものは非常に便利で使い勝手の良いソフトではありますが、頼り過ぎるとこのような事態に陥ってしまう危険性もあります。
これらのことから言えるのは、システムは全体的にシンプルなものとし、複数の担当者全員が間違いなく扱える状態のものを構築しておくことが重要です。
これは、ある意味業務そのものの見直しを強いられることもありますが、許容可能な範囲であればそれも必要であると考えます。