ある自動車エンジン部品メーカーが、超安価な汎用機器を使って生産設備をIoT(Internet of things:モノのインターネット)化するシステムを開発したようです。

皆さん、こんにちは。
業務改善を行う業務コンサルタント、高橋です。
さて、今日は冒頭でも触れたものを開発した自動車部品メーカーの話しですが、今、国内外から注目されているようですのでご紹介します。
たった300円という驚きの部材
超安価な部材でIoT化した事例とは、生産設備の稼働や停止を知らせるランプに光センサーを取り付けるなどし、1個当たりの生産時間、生産個数、設備の停止時間などの稼働情報を収集し、それを通信でクラウドサービスに送り、分析・整理されるというもの。
驚きなのは、この情報をキャッチするためのキーとなるセンサー、1個50円と250円の汎用品を使っていることと、データを送受信する送受信機も汎用品で対応していることから、ハード的にほとんどコストが掛かっていないことです。
また、ソフトに関しても自前で構築したようで、掛かったコストは約100万円。
ちょっとしたパッケージソフトを導入する程度の金額です。
では、たったこれだけのコストでどのような効果が得られたのでしょうか?
低コストで得られた効果とは
元々、従業員が目視で測定・記録していた稼働状況が0.01秒単位で稼働データが自動取得できるようになったことから、労務費は年間1億円も削減することに成功し、データ分析をすることで設備が改良でき、生産効率が上がったことから生産ラインの増強は不要となったようです。
これらからすると、かなりの低コストで相当大きな効果を得られたことがわかります。
ちなみにこの会社、当初は既存のシステムを導入しようとしたらしいのですが、導入コストが高いことと、古い設備がインターネットに接続できないことから断念した過去もあるとか。
それもあって低コストで可能な方法を考えたのでしょう。
すばらしい事例ですね。
中小企業は資金が潤沢にあるわけでもなく、人手も少ない。
しかし、アイデア次第で非常に大きな効果をもたらしてくるということを痛感させられる事例かと思います。
見習いたいものです。